2010-09-12 夜に願う 酔った頬をそっと窘める涼風のように、諭されたい。 その優しさに甘えて目を伏せ、宇宙の音に耳を澄ませる。 覚束ないうつつは瞼の裏であるべき形に収束していく。 所在なかったかなしみは柔らかい土に吸い込まれていく。 降り注ぐ星屑の限りなく透明な冷たさと、もたれかかった肩の曖昧なぬくもり。 そういうところで、声もなく泣きたい。