5月30日のこと

突然、圧倒的な断絶のしかたをされ、茫然とし、とにかくクエスチョンマークと驚愕を引き連れたままお別れをしに行った。
顔をみた瞬間、心と体の統制がとれなくなり、ぶざまに泣くしかなかった。
どうしちゃったんだよ。
考え直せよ。
とりあえず深呼吸しようぜ。
いくらでも言える、きみのすごいところ。きみの素晴らしさも、尊さや、生きる価値。いくらでも言える。
けれどもきみは、そうは思えなかったのだろうか。

きみははっきりと、自立したにんげんだった。
きみのものは、誰よりもきみのものだった。
きみの夢も、きみの希望も、よろこびも。
私はそれを素晴らしいと思っていたけど、それは、きみの孤独もきみのものだということだったのかもしれない。
きみの絶望も、きみのかなしみも。
そういうことを考えたこともなかった。

きみに対する思いを誰かと共有する気なんてさらさらないんだ。
飲み屋で安易に語ったり、そんな大人にはならないんだ。

さようなら、永遠に若いままの、私のクラスメイト。