しじま

とうの昔に朽ちた肌、の名残を撫ぜる。
かさかさ。鳴く。皮膚だったものたちが鳴いて舞う。
ひび割れは干乾びた河川のように、壮絶に空しい。

どれだけ慎重にやったってぼろぼろと崩れていく。
少し風が吹けば、きっと形すら留められないだろう。

創生。
うまれるいのち。
忘れ去られていくものたち。
風化。
消えていく証。

それでも恋をしたいと君は言うのか。