最近読んだもの

きりぎりす (新潮文庫)

きりぎりす (新潮文庫)

太宰は中期の作品がいちばん好きかもしれない。とはいえ太宰でもっとも好きな作品は「ヴィヨンの妻」なのだけれど、平均的には中期が好きかも。というか私が「人間失格」をギャグ本としてしかみられないことがおおいに関係しているが(笑)

山の音 (新潮文庫)

山の音 (新潮文庫)

何度読んでも好き。べたつかずに五感に訴えかけてくる文章ってすばらしい。

Cut (カット) 2011年 03月号 [雑誌]

Cut (カット) 2011年 03月号 [雑誌]

aの人の鉄壁のガード、やや緩んではいるがきっちり健在。
ほんとう、何と頑なな人なのだろうと毎度感心する。
28年間生きてたら、「みんな死ね」とか「世の中やってらんねぇーぜんぶ滅びろし」とか思う日もあるだろうに、aの人はそういうのを本当に表面に出さない。
というかそれ以前に、aの人はそんなこと思わないのかもしれない、と今思った。とにかくごくごくシンプルな心掛けを、ストイックに維持し続けているもんな。
とりあえずもう私とはつくりが違いすぎるから、Aの人たちの中でインタビューを読んでいていちばん尾を引くのはaの人の記事だったりする。こんなにもひねくれず、すくすくと育てるんだにんげんって!と思い、都会の風に吹かれながら何だか泣きたくなる。

大体10年以上となりにいる人に「一回も嘘ついたことないような目をしている」なんて形容される時点ですごすぎる話なわけで。例えとなりの人の目に分厚いフィルターがかかっていたとしても、その恋はなんちゃら分を差し引いてもなお尊敬の念しかわかないその心の広さ、魂の美しさ。どうなっているんだ。
こんな人が10年以上、それこそ運命共同体だと思えるほど隣にいるってすごいことだよなぁ、と思う。奇跡を目の当たりにしつづけるわけであって。まあ、だいぶ歯がゆい思いとかひやひやとかもしそうですが。それであれこれ世話を焼いたり普及活動に励みだしたりする。はい、nの人のできあがり。というわけでaの人はnの人をnの人たらしめている要素の構築にかなり関わっていると思います。少年期から青年期への移行もともにしているわけですし。