襲来

するしんどさに、太刀打ちする術をまだ身につけられてない。まともにパンチをくらって、疲弊するだけ。
彼女はカウンセリングを受けたいという。適切な知識と肩書を持った他人に話を聞いてもらうのはいいことだと、真剣にそう思う。のろのろと開いた口から飛び出してくる言葉をいちいち自分へ向けられた刃物として認識する自分の幼稚性にほとほと愛想が尽きる。時間という薬で癒されていく筈の彼女の心が何にも脅かされずねじ曲がらず健やかに修復されていくことだけを祈る。