甘い水

分かり合えたという幻想が互いの間で共有された瞬間の甘さがいまだに忘れられず、またその味を確かめたいが為にやけに真面目な顔して向き合ってみたり無様に傷つけあってみたり滑稽な駆け引きを繰り広げたりするのが人間だとすれば。私が君が彼が目に見えない触れられない、そんな曖昧なものに生かされているのだとしたら、君は喜ぶの?それとも絶望するの?